株式会社山陰合同銀行

預り資産のコンサルティングでオンライン面談を推進、お客様の満足度を高めながら業務効率化を実現する取り組みとは

記事掲載日:2023年12月20日

  • 金融
  • 1001名以上
  • 既存顧客向け
  • 顧客タッチ数の増加
  • 人手不足解消
  • 売上UP・商談数UP

 

「地域の夢、お客様の夢をかなえる創造的なベストバンク」の経営理念のもと、地域とともに発展。山陰地方を営業基盤の中心としながらも、広域地方銀行として積極的な活動を展開する山陰合同銀行様のコンサルティングプラザで、積極的にベルフェイスをご活用いただいております。なぜベルフェイスを導入することになったのか、そしてどのような未来を感じているのか。実際に現場でベルフェイスを活用するアセットコンサルティング部の皆様にインタビュー。導入から運用に至るまでのご経験と感想、そして今後の活用法についてお聞きしました。
 
 

対面と電話のあいだで満足度が上がる仕組みを探していた

 

まずは、貴行の特色や、この地域における役割についてお聞かせいただけますでしょうか。

 

林:地域のお客様との対話を重視し、身近な存在でありたいとの思いで活動しています。
当行は1878年設立の津和野第五十三銀行以降、40もの銀行を源流とし、1941年7月、松江銀行と米子銀行の合併により誕生しました。以来長きに渡り対面ビジネスを重視してきた結果、山陰エリアにおける圧倒的な預金シェアを維持しています。
私たちが大切にしているのは、お客様が気軽に相談できることです。

困ったときは“ごうぎんに相談したい”と思って頂けるような、担当者とのコミュニケーションを強みとしています。特に私たちアセットコンサルティング部が担当する預り資産業務についてはその傾向が顕著です。インターネット金融も利便性が高くなっていますが、果たして、誰も知らない相手に大切な財産を託せるかというと、まだそのような世の中になっていないと思います。地域に根差したメインバンクとしての強みは、やはり対面接客にあると考えています。

 

対面を重視されているアセットコンサルティング部門でベルフェイスを活用されています。どのような流れでスタートしたのでしょうか。

 

林:大きな転換点になったのは、今から3年前にスタートした野村證券(株)との協業です。それまでの預り資産業務は営業店の窓口で顧客接点を持っていて、担当者は400名ほどいたのですが、より上質なサービスをお届けするために専業部署を設け、営業拠点を9つのコンサルティングプラザに集約し、より専門性の高いご案内ができるようになりました。しかしその一方、拠点を集約したことでお客様との距離ができてしまいました。

 

久木田:私は野村證券からの出向ですが、ごうぎんに出向して感じたのは、“お客様からの信頼がとても厚い”ということです。ごうぎんの口座を持っていない方がほとんどおらず、とても驚きました。野村證券で新規のお客様を開拓するとなると、毎日100件、200件の電話や手紙を書いて、お客様への接触を試みてやっと面談機会を頂ける程度です。しかもお取引頂けるとは限りません。しかしごうぎんでは営業店の担当者からの紹介でスムーズに面談から始めることができます。“ごうぎんが連れてきた野村證券の社員であれば、話を聞いてみようかな”と思ってくださいます。これは長い歴史の中で担当者が足繁く通って、お客様と信頼関係を築いてきたからこそできることだと思いました。
 
林:ありがたいことにお客様のメイン口座率が非常に高いです。給与振込口座、年金口座、退職金受取口座など、たくさんの方々にご利用頂いています。
 
久木田:一方で、対面営業を重視するといっても、あまりにも営業エリアが広大です。移動手段は車かJRに限られますが、移動に時間を費やしてしまうと、必然的にお客様と面談する時間は限られてしまいます。
 
林:業務提携を開始した時期はコロナ禍でもありました。外訪活動が大きく制限され、電話の活用がより重要となりました。
 
三澤:融資業務や窓口業務については書面への記入等、面前でのやり取りが必要ですが、預り資産業務に関しては、通話録音をもとに代理起票が可能であったり、約定も電話で完結できます。
 
林:しかし「電話だけでは物足りない」と仰るお客様もいらっしゃいました。心情的に“顔も見たことがない担当者と大事なお金の相談はしたくない”と思われるもの当然のことです。そこでお客様の満足度を上げるにはどうしたらいいのか、対面と電話のあいだで、満足度が上がる仕組みはないものかと考え、ベルフェイスを含むオンラインツールの活用に至りました。

もともと行内では営業拠点間の会議や勉強会をWEB会議ツールで行っていました。行員同士でも意思疎通ができるということは、お客様に対してもできるはずだと確信があったので、オンラインツールの導入に躊躇はありませんでした。
 

若い行員が率先してベルフェイス活用を推進

 

いくつかのツールを検討される中で、ベルフェイスを選んでいただいた理由を教えてください。

 

林:電話を使用しながら面談ができる点がとても良いと感じました。WEB会議は音声がよく切れてしまいますが、ベルフェイスであれば途切れることもなく自然に会話ができます。
大事なお金の話をしているので、肝心なところで途切れてしまったり、聞こえにくくなってしまうのでは困りますからね。そして約定まで完結できるので、私たちの業務に一番適していると思いました。

 

実際にベルフェイスを使うことが決まり、どのように感じましたか。

 

三澤:私自身、昨年8月から7ヵ月間程度野村證券に出向し非対面営業を勉強しました。その経験を活かして非対面営業を推進する担当者に任命されましたが、そのタイミングとベルフェイスの導入タイミングが同時だったため、最初は行員同士で繋いでみるなど、画面の見え方や資料の登録の仕方などひとつずつ確認をしました。当初はお客様にも同じように活用できるのかという不安もあり、どのくらい活用できるのかはイメージし難いものでした。

しかし実際にお客様と繋いでみると、意外とお客様から好感頂き“次回もベルフェイスで”となり、こちらが難しく捉えすぎていたのだと感じました。もちろん個人差があり、「オンラインは使用しない。」というお客様もいらっしゃいますが、受け入れてくださる方々には接触ツールのひとつとして活用していくべきだと感じました。

 

久木田:誰しも新しいことには抵抗があると思います。しかしできるのにやらない、手札があるのに出さないのと出せないのでは意味が違うので、私もとりあえずやってみようと思いました。出向者の私が使用し“ベルフェイス、良かったですよ”と成功体験を伝えられたら、他のメンバーにも波及し、新たな選択肢を提供できるのでないかと使命感にかられる気持もありました。一度やってみて、駄目ならやめればいいのですから、まず一歩踏み出すべきだと思いました。

実際にベルフェイスは、会員登録やログインなども必要なく、お客様も手間がかからず、簡単にできますので、「あっ、できた!」「繋がった!」と笑顔で面談をスタートさせることができます。こちらも「繋がりましたね」とスムーズに面談に入りやすいですよね。「私にもできた」と喜んでくださる方もいらっしゃいますし、そのようなお顔を拝見できるだけでも効果があると感じています。

 

どのようにベルフェイスの活用を促しているのですか。

 

三澤:まずは周知から始めました。どんなツールなのか、どういうシーンで利用できるか等々、個々に説明をして利用を促しました。
 
久木田:お客様にベルフェイスをご案内していると、それが他のメンバーにも聞こえるので、自然と周知に繋がったのかもしれません。高齢者の方の中には“ベルフェイス”が聞き取りづらい方もいらっしゃいますので、そういう方には「ジングルベルのベル、顔のフェイスです」と伝え方を工夫しています。

 

若い行員の方々が率先して推進するのが素晴らしいですね。

 

林:トップダウンよりも現場からのボトムアップの組織作りが最近のスタイルです。現場で考え、現場が率先して行動することでチーム力は向上します。2人が在籍している出雲コンサルティングプラザのように、若い人が盛り上げてくれるから良い結果がでていますし、嬉しく思います。新しい物事へのチャレンジはポジティブに捉えて進めていかなければ続きません。

 

明らかに時間コストの削減にもつながっている

 

ベルフェイスを導入したことで、どのような効果を実感していますか。

 

林:当初IDを保有している人は、2ヵ月で5人のお客様に対してベルフェイスを利用することを目標としましたが、結果的にはIDを保有する80人の行員で300人ほどのお客様とベルフェイスで繋がることができました。初めてお顔を拝見するお客様もいらっしゃいますので、「こんなお顔だったのね。」と話が弾み、お客様からも好反応でした。なかには当初予定していた金額より増額してお申込み頂いたケースもありました。

また時間コストの削減にも繋がっています。以前は各店舗で預り業務を行っておりましたが、現在は市街地のコンサルティングプラザに集約しているので、遠方のお客様は移動だけでも相当な時間がかかってしまいます。そのようなお客様に対してすべて訪問するのは難しいものです。お客様への接触頻度を維持する方法として、訪問だけでなく代わりにベルフェイスを活用すれば、お客様の満足度も変わらず、こちらも効率的な時間活用ができます。

本業務においてお客様の不満の多くはフォローがないことです。保有資産に対して定期的なフォローがあれば、保有資産の価格変動があったにしてもご満足頂けますが、フォローがないと“どうなっているのか”という声があがります。よって接触の濃淡をつけながらも定期的にフォローをすることが大変重要だと考えています。

方法として電話、ベルフェイス、訪問があるわけですが、どのような方法を選択するのは各行職員の判断になります。実際にお会いすると雑談が多くなってしまうケースもあるかと思いますが、ベルフェイスでは長時間雑談をすることはないので、短時間で必要な情報等を提供でき、結果として双方の時間を効果的に使用できますよね。お客様も来客があるとお掃除をしたりお茶の準備をしたりと面倒なこともあるかと思いますが、ベルフェイスですとそのようなことに気を遣う必要がないので、お客様もご負担が減るのでないかと思います。“WEBの方が便利”と思われるお客様も一定数いらっしゃいますので、上手く使い分けていきたいですね。

 

今後、ベルフェイスで実現したいことや期待していることはありますか?

 

三澤:指導担当として、自分でも実践しながらお客様と接点を持っていきたいと思います。ベルフェイスで営業ができたという成功体験がみなさんにも使ってもらえるという確信になっています。
今は一連の中の一コマでベルフェイスを活用していますが、完全非対面で業務が完結することが理想です。
また指導に関しては、まだベルフェイスを不安に感じている行職員もいますので、まずは意識改革が課題だと感じています。本日の話が少しでも変革の一助になってくれると嬉しいです。
 
久木田:担当しているお客様300名の方とお顔を見ながら面談したいと思っています。そしてお金に関することでお困り事があった時、真っ先にごうぎんに相談してみようというお客様を増やしたいです。
 
林:資産所得倍増計画は国策ですし、やはり貯蓄から投資という点では日本は遅れています。資産運用については米国と大分差がついていますし、山陰においてはまだまだ余地があるものと考えています。新NISAの開始で、証券口座を保有するお客様が増えています。限られた人員で担当しているので、効率的な営業体制の構築が必要不可欠になります。同時にお客様が満足して頂けなければ持続可能なモデルにはなりません。そのためにも対面と非対面、そしてDXでアプリ等も充実させ、お客様自身が金融リテラシーをもって長く資産運用をして頂けるような施策を考えていきたいです。お客様・社会・当行にとって「三方よし」でありたいですね。

 

 

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