株式会社SMBC信託銀行
ベルフェイス活用で商談の成約率が5割強に
記事掲載日:2021年09月17日
- 金融
- 1001名以上
- インバウンドセールス
- コールセンター
- 既存顧客向け
- リードタイム短縮
- 売上UP・商談数UP
三井住友フィナンシャルグループ傘下にありながら、グローバルな金融商品と洗練されたサービスを提供する“新しい”信託銀行として知られる株式会社SMBC信託銀行。いちはやくリモート営業を推進する同行が、顧客との重要なタッチポイントとして採用しているのがベルフェイスでした。
なぜベルフェイスを導入することになったのか、そしてどのような効果を実感しているのか。導入にご尽力いただいたキーマンと、実際に現場でベルフェイスを活用するご担当者からお話をうかがいました。
株式会社SMBC信託銀行
リモート営業部長 兼 個人統括部 上席推進役
小田亮介さん
リモート営業部 プレスティアゴールドエグゼクティブ
田中萌々果さん
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世界中のお客さまのために24時間365日対応
まずは、SMBC信託銀行の業務内容と特徴から教えていただけますでしょうか。
小田:外貨預金、不動産、信託といった3つのサービスを柱に、国内外のお客さまに広く展開する金融機関です。外資の流れを汲んでいることから、日本にお住まいの海外のお客さま、もしくは日本企業に勤めて海外に赴任されているお客さまに主にご利用いただいているのが大きな特徴です。
お客さまと接するスタッフの姿勢として、そして組織文化としてあるのが、CXの考え方です。お客さまの声を活かし“どうやったらお客さまに満足していただけるか”を考え、サービスや手続きの向上活動を続けています。
そういった観点から、営業時間にも当行の姿勢が現れています。平日の9:00~15:00の限られた時間にアクセスできるお客さまは少数だと考え、24時間365日対応するというのはポリシーとしてもっていました。よってリモート営業部のメンバーは、元日でも大晦日でも世界中のどこかで必要としていただけるお客さまに対応できる体制をとっています。
私もリモート営業部長を拝命してから毎年お正月に出勤して「あけましておめでとう」を伝えるのが慣例となっていますね。田中のような現場サイドですと土日祝日にしろ、シフトで勤務してもらっているので、“厳しい職場で働いてもらっているな”とは常々思っています。
御行のように「リモート営業部」という部署を置き、真正面からテレマーケティングに注力する金融機関は珍しいのではないのでしょうか。
小田:そうですね。私はメガバンクの出身ですが、日本の銀行や証券会社は非対面で営業を掛ける部隊は少ないと思います。やはり外資系であったこともあり、リモート営業のノウハウを有していたのが大きいかと思います。お客さまとのお取引のためのファーストコンタクトとしてテレマーケティングが重要な役割となっていました。
SMBCグループの厳しいセキュリティチェックをクリア
御行がベルフェイスの活用を検討することになったきっかけを教えていただけますでしょうか。
小田:リモート営業部長を拝命して5年になりますが、2019年の秋冬、弊社の中期経営計画を立てるにあたり、“リモート営業部において向こう3年の新しいビジネスモデルを考えよう”という機会を与えられました。
その際、私が入社して営業職としてお客さまを担当していた時と、現在、お客さまにアプローチする営業ツールが10~15年たっても何も変わっていないことに気づき、改めて考えてみようと思いました。要するに「会いに行く」「電話をする」「紙を送る」というスタイルの営業をずっと続けていたのですね。リモート営業部として、何らかの新しい営業支援ツールを導入することでお客さまの有益な時間を節約し、営業生産性を高めて、新しい中期経営計画にふさわしいものを作っていきたいと考えました。
“どうやったらお客さまに情報を早く伝えられるか?”と考えた時に、音声で情報を伝えることに加え、目で情報をお客さまに共有できれば伝達力は上がるだろうと考えました。そういった仮定の元に、画面を共有できるようなツールを提供できる会社があるのかと探したのが、ベルフェイスさんと出会ったきっかけです。
銀行というと、新しいツールを導入することに消極的なイメージがありますが、御行は、そのあたりが柔軟ということでしょうか?
小田:後発の信託銀行で、まだまだこれからだと思っておりますが、誤解を恐れずに言うと、今の経営陣は“やってみなはれ”という考えを持っている方が多いのだと思います。現場の話もよく聞いてくれて、お客さまが何を求めているかというのをきちんと理解し、背中を押してくださる印象があります。
他にも様々ツールがある中、ベルフェイスを選んだ理由はどのようなものだったのでしょう。
小田:元々はお客さまと画面を共有する機能があれば十分だと思い、実はベルフェイスではない業者さんが最有力にあがっていました。
ところが、そのツールはSMBCグループの厳しいセキュリティチェックを通ることができず、一度はリモート営業の企画が頓挫しかけたのです。実はベルフェイスさんも最初候補に挙がっていたのですが、価格感が合わなかったのと、顔を見せるニーズはないと思い候補から外れたのですが、ベルフェイスのご担当者から再度、私の上司にプレゼンしたいとの申し出をいただきました。私にしてみると、企画が頓挫しかけていたので“渡りに舟”でした。
そこで、ベルフェイスさんはSMBC日興証券さんと既に取引があり、三井住友銀行とも契約があるということがわかりました。おそらく厳しいセキュリティチェックも通るであろうと思い、そこから一気にベルフェイスさんを使うことに舵を切るようになりました。
決定打となったのは、契約した後のベルフェイスさんのフォローの体制ですね。使い始める社員たちをしっかりフォローいただけるというのを契約前から聞いておりまして、であるなら、“ベルフェイスさんでやりましょう”という話になりました。
田中さんも音声だけでなく視覚的に訴えるツールがあったほうがいいと感じていましたか?
田中:私はベルフェイスの営業が始まった後にリモート営業部に着任したため、ここに来たときは既にベルフェイスが使える状態でした。その前は支店勤務でしたので、お客さまが店頭にいらっしゃって、目の前でPC画面を見ながらお話しする状況が多かったため、リモート営業部に来て、電話だけで営業することに多少の不安を抱いていました。ところが着任して、ベルフェイスという新しいツールがあり、対面と同じように画面を共有できることがわかり、不安は解消されました。しかもとても使いやすくて嬉しかったですね。
お客さま自身の商品購入のハードルが下がった
様々な年代の社員がいらっしゃるなか、新しいツールを使うことに抵抗のある方も少なからずいらっしゃったと思います。ベルフェイスが浸透していく過程についてお聞かせいただけますでしょうか。
田中:同じチームの先輩が、先行ユーザーとして使いこなして、どんどん成約をしていく姿をみていたのと、自分が元々思っていた“電話だけでは不安だな”という想いが積極的に使うきっかけになったと思います。使い始めると抵抗はまったくなく、初めからみんなガンガン使っていった印象です。
“成約が決まっていく姿”と仰いましたが、電話よりもベルフェイスのほうが成約が決まりやすいとしたら、その要因をお聞かせいただけますか。
田中:元々、当行のオンラインのページでお客さまに成約いただくのはベルフェイスを使わなくてもできることではありますが、どうしてもお客さまが見ている画面と社員が見ている画面が違うと、電話だけのサポートでは難しい状況もありました。お客さまが操作している画面を一緒に共有して、「そこのボタンでなく下のボタンですよ」というようなやり取りをスムーズにできるので抵抗なく進めていただけるようになりました。よって投資信託を一つ購入していただくのも時間の短縮ができるようになりました。
年配のお客さまなどは特にスムーズに説明することができるようになりました。これまで1時間かかっていたところが、30分くらいに短縮され、アポも取りやすくなったためお客さま自身の商品購入のハードルが下がったような印象です。
小田:GW明けからお客さま向けのbellFaceを使ったオンライン営業をスタートしましたが、「新しい営業ツールを入れました、使え!」といっても誰も使わないだろうと考えていました。それこそベルフェイスの方々にも「使ってもらうための空気づくりは大切ですよ」というアドバイスをもらっていました。
新しい物好きの社員たちがおそらく先行ユーザーとして使ってくれるだろうと考え、最適な人材から巻き込んで、“使ってみると便利である”という空気を作りました。その後、田中のように、赴任したてだけど頑張っていきたいという人材に「新しい武器があるよ」と渡して、どんどんインフルエンサーのように拡げていきました。
その中でよかったのは、明らかに結果が出たことです。ベルフェイスを活用した商談のうちおよそ5割強(※電話のみ/電話+郵送と比較し、ベルフェイスは約2倍の成果)が何らかの契約を預かる商談になっています。これは当初の想定より圧倒的に高いです。
ベルフェイスを使ってご説明をすると、そのまま当行のインターネットバンキングにログインし、ご契約が成立するケースが多くなっています。つまりお客さまとの取引の入口から出口まで一貫してサポートできる体制が作れたことで、お客さまにご納得いただいたうえでスピーディに契約まで進めることができるようになったということです。
使用ログをみると、年齢も20代~80代と幅広く、80代だとPCを使えないのでは?という先入観は間違いだったことがわかります。またPCでは高額取引はないのでは?という先入観も崩れました。実際に億近い取引の事例もありますし、外貨建ての数十万ドルという金額の取引も、導入後数か月で複数件いただいています。それだけ、お客さまにも営業担当者にとっても活用しやすく喜ばれているツールなのではないかと実感しています。結果的にネット取引であっても、社員がベルフェイスを活用し、しっかり“人が介している”ことを認識していただき、お客さまが安心をしているからこそ、取引が小さくならないということなのでしょう。
今後の展望をお聞かせください。
田中:今は、次のアポイントでベルフェイスを使うパターンが多いのですが、今後はお話の中で「いま簡単に接続できるのでつかってみませんか」という流れで活用できればと思っています。周りでもどんどん使い始めている方も多いので、どんどんサポートしていきたいですね。
小田:まずはリモート営業部でベルフェイスを使う取り組みをしていますが、リモート営業部がトライアルとなって全社に拡げていくというのは他の施策でもありましたので、ある意味、会社のジャッジメントができるように部全体で取り組む必要はあると思っています。
弊社は店舗が極めて少ないという弱点がありますが、日本全国だけでなく世界中にお客さまがいらっしゃいます。そういった店舗が近くにない方にでも顔を見せて安心感を与え、心を開いていただけるようにベルフェイスを使った疑似接客、対面接客と同等のサービスを体験いただければと思います。“わざわざ近くの店舗に行かなくてもいい”という商談を提供できれば、全社的に使っていけるのではと思います。
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